————「ちょっとイイ家」とは何でしょう?
建築家の建てた家は住みにくい?
そんな世間の定説を検証するべく、令和に活躍する建築家の住まいを20件余紹介!
著者は、ベストセラー「住まいの解剖図鑑」の増田奏。
今回は設計の基本的なノウハウだけではなく、「建てる行為」自体の魅力を盛りだくさんに。
設計者本人でない視点・立場から、体系的に解説します。
有名建築家の自邸のスケッチ・図面から、設計の工夫、建てるまでの思い、
そのバッググラウンドや人間的魅力にまで迫ります!
堅苦しい実務書が苦手なあなたに。読み物としてもお薦めです。
↓誌面をチラ見せ↓

「逗子のアトリエ兼住宅」(設計:後藤武・後藤千恵)| 2023年JIA優秀建築賞も受賞した住まい。だまし絵のように上下の構造が逆転して見えるパースが印象的で、設計者のロジカルさが表れています。

「オモヤとハナレ」(下山総+垣内光司)|傾斜地に建つ10軒の住宅のうちの1軒。土地の一見マイナスな面も構造の力で「ならではの魅力」に変えてしまう、構造芸人のさまざまな技が光ります。

「LOVE HOUSE」(設計:保坂猛)|自然と住むこと。自然に済むこと。確かな優先順位があり目的が明確な設計は、心地よさと開放感が段違いです。狭小ゆえの豊かさが、ここにはあります。

「南町の家/北町の家」(設計:宮崎浩・宮崎桂)|公共建築などの大規模な設計で脚光を浴びる設計者ですが、スケールの全く異なる住宅においてもそのこだわりと魅力が健在。それどころかむしろ一種の美しさ・作品性さえ感じます。
これらの他、本書で紹介する家は、個性豊かで考え方もつくり方もさまざまです。
ただそこには建築家自身が目指したそれぞれのヴィジョンを見ることができる点で共通しています。
設計手法だけでなく、家に表れた、人柄や生き様も。
これから建築業界を目指す方にも、建築業界に携わる方にも、家づくりを考える一般読者にも読んでほしい。
そんな思いの詰まった1冊です。
■contents
はじめに/林寛治「私の家」/横山敦士「is house」/土田拓也「BLUFF」/室伏次郎「懲りない家」/水口裕之・松井理美子「葉山のアトリエ」/粕谷淳司・粕谷奈緒子「QUAD」/小林武「CASA-K」/鈴木信弘・鈴木洋子「たまねぎHOUSE」/手嶋保「桜台の家」/豊田悟「京都のアトリエ兼自邸」/浜口ミホ「丘の上の2つの家」/野出木貴夫「3層を吹き抜ける光庭のある家」/中村好文「葉山の家」/高梨純・高梨亮子「すぎなみツインハウス」/松田直則+人・空間研究所「HOUSE M」/後藤武・後藤千恵「逗子のアトリエ兼住宅」/下山総+垣内光司「オモヤとハナレ」/保坂猛「LOVE HOUSE」/宮崎浩・宮崎桂「南町の家/北町の家」/穂積信夫「穂積信夫自邸」