日中・夕景・日没の空をエモく! プロに学ぶ時間帯別背景イラストの描き方

背景イラストを描くとき、時間帯がうまく描き分けられずに困ったことはありませんか? ここでは建築知識2022年12月号の特集「色と光のデザイン技術」から、時間帯に応じた背景の描き分けをチラ見せ! プロのイラストレーターが雑誌の表紙イラストを検討する様子から、日中や夕景、日没後の表現の違いを学びましょう。

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日中は空の青の影響を受けやすい

日中を想定した配色のカラーラフ。建築知識800 号を記念した、「建築の未来」を感じさせるデザインです。気球をモチーフとした構造物が空を飛行する様子を描いています。

イラスト:吉田誠治

 

ここでは空の青のグラデーションと大地の緑をバランスよく配置。陰影は日中の光を想定して着彩し、陰には空の青の影響を受けた色彩で表現しています。

飛行機から見る風景をヒントに、地平線まで雲海が広がる抜け感やダイナミックさの表現を目標としました。そのため、下方にある雲の凹凸は最小限とし、遠近感をプラス。その分、のっぺりとした印象にならないよう、宙に浮かぶ構造物をところどころに配置しています。

夕景は赤みのある光が広がる

いわゆるゴールデンアワー(夕暮れ)に近い時間帯の配色。飽きのこない落ち着いた印象を与えることができます。

イラスト:吉田誠治

夕景では、赤みのある光が広がり、その影響を受けて雲は紫に近い陰になります。大地の緑は影に覆われるため、ほぼグレーの緑に着彩しています。

地平線近くの空になるほど彩度の高い橙を入れています。また画面外で日が落ちる夕景の場合、地平線近くの空の明度は暗くしたほうが、夕景感を出すことができます。宙に浮かぶ構造物の緑は、夕日に照らされるため明るく描きます。

角度のある光によって物体の形状が見やすくなるのも夕景の特徴。そのため、配置の遠近感を際立たせ、構図の面白さを感じさせることが可能です。雲には、凹凸を強調するような陰影をつけています。

日没は街明かりで幻想的に

日没後、夜になる寸前の時間帯の配色。まだ明るい空の状態でも住居などには明かりが灯りはじめます。ここでは、大地にある灯台や建物、飛行する気球に明かりを灯しました。

イラスト:吉田誠治

夕景時は光が通過する空気の層が厚いほど、空が赤く見えます。水平方向の空気の層は厚く、垂直方向は薄くなり、それぞれ違う色を映し出すのです(空の上部が寒色、下部が暖色)。日没では、これらの光が干渉し合って複雑なグラデーションが発生します。

また、日没とほかの時間帯との一番の違いは、建物に明かりが灯っていること。日中のダイナミックなさまとは異なり、日没は幻想的な風景になります。ここでは、気球状の構造物の床部分に空の色を反射させて、暗い地上に対して建物の陰を強調。全体として、暗くなりすぎずバランスのよいイラストとなりました。

気になるイラストの完成図は、建築知識202212月号で!

このように、時間帯別の表現を色で操作して検討したのち、採用したカラーラフに基づいて着彩と仕上げを施していきます。果たしてどの時間帯が採用されたのか、どのように描き込んで仕上げたのか……? ぜひ、建築知識202212月号でチェックしてみてください!

 

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建築知識22/12 陰翳と光彩を操る光と配色のデザイン技術

定価 1,800円+税
ページ数 150
判型 B5判
発行年月 2022/11
ISBN 4910034291229