◆刑事ドラマのあのキャラはどのくらい「偉い」? 組織と階級
かの有名なコロンボ刑事の階級はルーテナント(Lieutenant)。そもそも「刑事」という役職はなく、英語ではディテクティブ、インスペクター、サージェントなどいろんな言葉で表されます。同じ役職でも自治体によってそのランクはさまざまで、さらに米国と英国でも大きく異なります。映画やドラマでおなじみのあの刑事はどのくらい「偉い」のか? FBIや州警察との違いは?などなど、ドラマや映画を見ていて気になるあれこれをスッキリ解説!
◆同じ町に警察官と保安官がいる?
西部劇ではおなじみの、カウボーイハットに星型のバッジを付けた保安官。しかし、現代のアメリカにも保安官はいます。彼らの仕事は警官とどう違う?住み分けはどうしているの? 同じ町の中に保安官と警察がいる場合は?「シェリフ」と「マーシャル」の違いは何?保安官制度の成り立ちからは、アメリカの歴史や社会背景まで見えてきます。
◆女王陛下の諜報機関-MI6とMI5
CIAと並び、世界で一番有名な諜報機関ともいえるMI6=英国秘密情報部。いわずと知れた、ジェームズ・ボンドの所属機関です。設立は1907年ですが、その起源となった組織ができたのは、なんとテューダー朝のエリザベス一世の時代にさかのぼります。MI5とMI6の違い、スパイ出身の作家たち、ケンブリッジ大学出身のスパイ5人組「ケンブリッジ・ファイブ」などなど、英国史を影で動かしてきた諜報の世界を徹底解剖!ちなみに著者の加賀山卓朗さんはスパイ小説の巨匠ジョン・ル・カレの翻訳でも知られるため、ル・カレの話題もたっぷり、ファンは必読です!
◆作品愛あふれるイラストで新旧の関連作品を100作以上紹介
懐かしの名作から配信系の最新ドラマまで、イラストレーター松島由林さんによる楽しい小ネタ満載のイラストとともに、おすすめ関連作品(映画・ドラマ・小説)も紹介。米国・英国を中心に、ミステリ・ノワールといったら欠かせない北欧、現在世界中のエンタメ界を席巻している韓国の作品も。大好きなドラマや映画も、本書で警察や諜報機関の背景を知れば、ぐっとその面白さが増すはず。気軽な作品ガイドとしても使えます。
定価 1,700円+税
著者名 加賀山卓朗 (著), ♪akira (著), 松島由林 (イラスト)
ページ数 136
判型 A5判
発行年月日 2024/12/06
ISBN 9784767833620
■著者紹介
加賀山卓朗:1962年生。翻訳家。おもな訳書に、ル・カレ『スパイたちの遺産』、グリーン『ヒューマン・ファクター』、ルヘイン『ミスティック・リバー』(以上、早川書房)、ディケンズ『大いなる遺産』(新潮社)、コスビー『頰に哀しみを刻め』(ハーパーコリンズ・ジャパン)など。依田卓巳名義でノンフィクションも訳している。
♪akira:翻訳ミステリー・映画ライター。月刊誌「本の雑誌」で新作映画コラム<本、ときどき映画>、季刊誌「ミステリマガジン」でミステリドラマレビューを連載中。文庫解説はアンドレアス・フェーア『急斜面』(小学館文庫)、ジャナ・デリオン『ハートに火をつけないで』(創元推理文庫)ほか。
イラスト/松島由林:イラストレーター。『ワニの町へ来たスパイ』などのワニ町シリーズ、『パーカー・パインの事件簿』(東京創元社)、『相棒 season21』(朝日文庫)、『アミュレットホテル』(光文社)等の装画を担当。母の本棚にあった『シカゴ・ブルース』が海外ミステリの一番古い読書記憶です。ドラマだと『刑事コロンボ』です。