法隆寺・東大寺・平等院……断面パースで解剖する『名刹の仕掛け』。なぜ、その仏像はそこにいるのか?

法隆寺、東大寺、平等院、蓮華王院(三十三間堂)……。数々の名作や歴史の舞台となった“古寺名刹”は、実際にはどのような空間だったのか? 仏像の美しさはよく知られていますが、それを包み込む建物の「仕掛け」や「宇宙観」は、意外と語られていません。 そこで今回は、SNSで大反響を呼んだ1月号に続き、最新号『建築知識2026年2月号 仏像と寺院建築大全』から、編集部おすすめの記事を厳選してご紹介。 断面パースによって、お寺の内部空間が“圧倒的なリアル”でよみがえります。

なぜ、その仏像はそこにいるのか?

私たちが「お寺」で見上げる天井の装飾や、仏像の向き。実は、すべてに理由がありました。

本号では、法隆寺五重塔や平等院鳳凰堂など、誰もが知る名刹を「断面パース」で徹底解剖。

天井の高さ、光の採り入れ方、柱の形状といった建築の工夫が、どのように仏像を際立たせているのかを豊富なイラストで読み解きます。

仏教宇宙観を「物理構造」に翻訳

法隆寺五重塔(奈良県)。中心を貫く巨大な「心柱」の周囲に、釈迦の生涯を描いた群像劇(塔本塑像)が配置されています

断面図が明かす「光と視線」の計算

 

浄土寺浄土堂(兵庫県)。西日をつかって、仏像が自ら発光しているかのように浮かび上がる「来迎(らいごう。仏が浄土から衆生を迎えにくること)」の瞬間を、建築そのものがつくり出しています

1,001躯の圧倒的密度がもたらす「没入感」

蓮華王院三十三間堂(京都府)。南北120mもの長大な空間に、1,001躯の千手観音を整然と配置。尊い観音菩薩像を1,000軀もつくることで、乱れた世の中にも救いが訪れると考えられました

お寺の空間は「仏教の宇宙」そのものだった!

仏像や寺院を理解するうえで欠かせないのが、壮大な仏教宇宙観。

経典に記された「仏教世界」が、寺院建築や仏像の安置方法から読み取れます。

仏教宇宙にそびえる聖なる山「須弥山(しゅみせん)」を囲む広大な世界を精密図解。「浄土ってなに?」「私たち人間ってどこに住んでいるの?」など、仏教世界の構造が直感的に分かります!

仏像が安置される「須弥壇」は、宇宙の中心にそびえる聖なる山「須弥山」の頂上を表しています。参拝者が立つ場所は、須弥山の南にある人間界に相当します。

顔や服を見れば仏像の役割が分かる!

仏像の姿からは、「役割(尊格)」を読み取れます。顔貌や髪型、身に着けているものの細部(ディテール)から、その仏像の役割を判別するポイントを徹底解説!

華やかな菩薩の姿は、出家前の釈迦(インドの貴族)の姿が由来だった?!如来・菩薩・明王・天部。代表的な尊格の顔貌や服装を見開きで見比べられます!

如来・菩薩・明王・天部・・・さまざまな形の仏様をカタログ的に一挙総覧!

 

歴史と人が織りなす「お寺のドラマ」まで解説!

813 年に空海が嵯峨天皇を訪れ、真言宗の教えを語っている場面。なぜこのお寺が必要だったのか? 聖徳太子、空海・・・国家の命運や祈りを背負った先人たちの動きを、寺院造営の背景から読み解きます

 

さらに、特別付録として「釈迦人生すごろく」付き!

仏教の開祖・釈迦の波乱に満ちた生涯を、遊びながら追体験できるユニークな企画も必見!

「なぜそこに柱があるのか?」「なぜその向きなのか?」 一見何気ないお寺の景色も、その「意味」を知れば、1000年前の設計者たちの意図が見えてきます。

「建築知識2月号」をお供に、あなたも古寺名刹の「本当の姿」に会いに行きませんか?

 

 

「建築知識2026年2月号」

定価:1,800円+税

B5判/146ページ