スイーツでプチ旅行!東京で楽しめる”異国のおやつ”3選

どっしりとしてお酒の香りも華やかなドイツのケーキ、ラマダン明けに食べる中東の揚げ菓子、黄金色をしたポルトガルのタルト、目にも鮮やかなインドの伝統菓子……。
お菓子の背景や歴史についても盛り込んだ、家にいながら旅心を満たせる一冊です。

【スイス・ドイツ】スパイスやお酒が効いた個性あふれる味

聞いたこともないようなめずらしいスイスやドイツの伝統菓子がずらりと並ぶショーケース。ひとつひとつにていねいに手書きの説明がついていて、はたしてどんな味なのか、全部食べてみたくなる。そんな店主の情熱がお客さんにも伝わってくるお店が「こしもと」です。
日本の洋菓子界の基礎を築いたドイツ人マイスター、ポール・ゴッツェさんの愛弟子だった腰本さんが、師匠の精神と技を受け継ぎ、戦後のいちばんよい時代の味を今に伝えています。

【店舗情報】
スイス・ドイツ菓子 こしもと
東京都中野区若宮3-39-13
tel│03-3667-9047
open│10:00~20:00 /火曜休

【インド】店内を埋めつくす色鮮やかなインドの生菓子

インドの伝統菓子を「ミタイ」と呼びます。神様にお祈りするときにお供えしたり、お祭りやお祝いのときに食べたり、誰かを訪ねるときに手土産にしたり、日常のあらゆる場面でミタイは欠かせない存在です。
お供え菓子には豆を使ったものが多く、代表的なのが「ラドゥ」というお団子です。ひよこ豆の粉に砂糖とギーというシンプルな材料を基本に、カルダモンで香りをつけたり、ナッツを加えたりと数々のバリエーションがあり、豆を使っているためか、どこか和菓子を思わせる味です。

【店舗情報】
トウキョウ ミタイワラ
東京都江戸川区西葛西6-8-5 tel│03-6808-0777
open│11:30~22:00/無休(年末年始は要確認)

【番外編】アジアのお菓子が買えるお店

タイの食材や日用品などを扱う「アジアスーパーストアー」には、タイの生菓子を販売しているコーナーがあります。おいしいだけでなく縁起がよいとして非常に好まれているのが「フォイトーン」や「トーンヨート」「トーンイップ」といった卵黄を使った金色のお菓子。これは17世紀末から18世紀初頭にひとりのアユタヤ人女性がポルトガルのお菓子をアレンジしてタイの宮廷に伝え、広まったものです。

【店舗情報】
アジアスーパーストアー
東京都新宿区大久保1-8-2 シャルール新宿2F
tel│03-3208-9200、03-3208-9199
open│9:30~22:30 /無休
online shop│https://asia-superstore.com/

*店舗情報については変更されている可能性もあります。おでかけの際は事前に最新情報をご確認ください。

『異国のおやつ』
定価 1,600円+税
著者名 岸田麻矢
ページ数 172
判型 A5判

著者情報

岸田麻矢(きしだ・まや)
東京生まれ。出版社勤務を経て、書籍やウェブサイトの編集・翻訳のかたわら、マッチ箱工作や切手蒐集、洋書レビューを行う。主な翻訳書に『現代建築家ガイド111人』(丸善)、『世界を変えた伝説の広告マンが語る-大胆不敵なクリエイティブ・アドバイス』(ジョージ・ロイス、青幻舎)、『ほとんど想像すらされない奇妙な生き物たちの記録』(カスパー・ヘンダーソン、エクスナレッジ)など。最近編集に協力した本に『音楽家の食卓』(野田浩資、誠文堂新光社)がある。