イラスト、CG、パースの背景にリアリティをもたせる!人気クリエイターの描画テクニック3選

建築知識2024年9月号の特集は「部位ごとに押さえる 建物を描くための建材・設備図鑑」です。
屋根、窓、カーテン、階段、手摺、……など、建物のディテールをわかりやすい図版で徹底解説!また陰影表現や立体感を出す線の入れ方など、人気クリエイターによる描画テクニックも併せて掲載しています!
ここでは、内観・外観問わず、さまざまなシーンで必要な「窓」の描き方についてご紹介します。

テクニック① 框・桟は手前と奥を描く

イラスト:「妹の友達」粟木こぼね(使用ツール:Photoshop)

窓ガラスは框および桟で両側から挟まれているため、窓ガラスの奥に見える框まで描くとリアリティが増します。外側が明るい場合、屋外の框は、手前の框よりも輪郭線をぼかしたり、部分的に途切れさせたりして、室内側よりも存在感を薄めるとなおよいです

テクニック② 型板ガラスの模様に合わせて陰影を入れる

イラスト:「銀河」天野ノン(使用ツール:CLIP STUDIO PAINT EX、Photoshop)

レトロな雰囲気を演出するには、型板ガラスを採用すると◎。光が当たる凸部分にはハイライトを入れ、凸部分から見て光源の反対方向(影が伸びる方向)に影を描き入れることで、立体感が生まれます。その後イラストを引きで確認。星の中心や光が溜まって見えそうな箇所にハイライトを足します

テクニック③ 輪郭を強調し、物体の質感を加筆

イラスト:「千歳駅」さけハラス(使用ツール:CLIP STUDIO PAINT EX、Photoshop)

背景制作では、写真を活用するのも一手。ここでは写真を階調化した後、ブラシで細部を加筆しています。細かいハイライトを加えて物体の輪郭をくっきりさせたり、広い面など平坦になりやすい箇所にブラシの質感を乗せたりすると、写真特有の固い印象をやわらげることができます。また、明るい部分は人の視線が行きやすいです。ブラシのタッチが残るようにベタ塗りのブラシで色を重ねると、手描きらしい印象になります

 

背景制作にお役立ちの1冊です!

緻密に手描きで仕上げる方法から、写真を活用する方法まで、幅広い作風のイラストを掲載!
またこのような作例に併せ、建物の基礎知識がわかる図解も満載。ディテールの描き込みを追求したい方はもちろん、要点をつかんでデフォルメしたい方にもおすすめ!
背景のクオリティを高めたいイラストレーターやCGデザイナー、魅力的なパースでプレゼンしたい設計者に役立つこと間違いなし!ぜひ、以下のリンクからチェックしてみてください!

監修者(敬称略・50音順):あきま、天野ノン、アリロポ、粟木こぼね、池上幸輝、岩宗治生、加藤オズワルド、神成健、今日マチ子、さけハラス、CGworks、嶋田里英、杉87、関本竜太、TAO、つじこ、とろろとろろ、Pecco、松浦健人、夕凪、有里、吉田誠治、和田浩一、わみず

建築知識24/09 部位ごとに押さえる 建物を描くための建材・設備図鑑
142ページ
B5判
1,800円+税