デスクまわり整理整頓の基本を徹底解説|すぐできる在宅ワークの収納術①

リモートワークが推奨されるようになり、在宅に切り替える人が増えてきました。ですが、家だとデスクまわりが雑多で、集中できなくて仕事の効率が上がらないとお困りではありませんか?そこで、主婦歴20年以上の収納アドバイザーに、「仕事に集中できる環境づくり」について伺いました。

今回は、「デスク周りが散らからない整理のコツ」をまとめました。

「デスク周りに便利な収納アイテム」や「デスクの選び方」もあわせてご紹介します。

■ズボラさんでも大丈夫! 整理整頓の3つのコツ

デスク周りが散らかる原因を探ると、どうやって片付ければいいのかが見えてきます。

デスク周りのモノを整理するコツはたったの3つ。

①誘惑してくるモノは視界に入れない

②文具やケーブルなど細かいモノの「指定席」を決める

③すべて手の届く範囲に! デスク周りをコックピット化する

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

①誘惑してくるモノは視界に入れない

モノが少なければ、当然デスク周りは片付きます。まずは、デスク周りのモノを全部出し、「仕事に必要なモノ」と「不必要なモノ」を分けましょう。特に仕事中についつい手を伸ばしそうなものは視界に入らない場所に移動します。

デスク周りにはその場で使うモノだけを置きたいので、たとえ「仕事に必要なモノ」でもデスクで使わないのであれば別の場所に移動させましょう。

同じモノが2つ以上あった場合は1つだけ残し、あとは処分してくださいね。

 

②文具やケーブルなど細かいモノの「指定席」を決める

収納場所が決まっていないモノは、ちょっとした空きスペースに置きっぱなしにしてしまいがちです。デスクが片付かない原因の1つはその子たちの「指定席がない」こと

特にデスクに放置されやすいのが文具やケーブル類です。きちんと指定席を決めて、収納してみましょう。指定席があれば元に戻す習慣もついてきます。

細かいモノをざっくり収納にすると探す手間がかかるので、引き出しや収納ボックスの中を細かく仕切るのがおすすめです。

③すべて手の届く範囲に! デスク周りをコックピット化する

よく使うモノだけを自分の手の届く範囲に置いておけば、動きにムダがなくなり、作業時間を短縮できます。この状態をデスク周りの「コックピット化」といいます。

デスク周りをコックピット化するためには、使うモノだけを置き、モノの置き場所を固定することが大切です。

パイロットの操縦室を思い浮かべてみてください。モノが多すぎると気が散ってしまい、パイロットの場合、重大な事故につながりかねません。デスク上には毎日使うモノだけを置き、それ以外のモノは、収納ケースや収納ラックに収納しておくと、デスク周りがスッキリします。

使用頻度の高いモノは一番近くに置くようにし、使用頻度によって収納場所を決めていきます。モノを用途別にまとめて収納するとさらに使いやすくなるでしょう。

■収納アイテムを制する者が、仕事の効率を制する

デスク周りに置く収納アイテム選びもとても大切です。デスクに備え付けの引き出しや棚があれば、そこに収まるモノだけを厳選します。たとえるなら、“デスク”という無人島に持っていくべきアイテムを吟味する感覚です。

デスク上にあると便利なのは、「ペン立て」、「仕切り付きスタンド」、「デスクトレー」です。ペン立てには必要な文具、仕切り付きスタンドにはノートや本、デスクトレーには書類やメモ・付箋など、自分が毎日使うモノを置いておきます。

デスクの下や横には、引き出し式の収納ケースや収納ラックを置くのがおすすめです。

引き出しが浅めで6段以上ある収納ケースを選ぶと、引き出しの奥や底にモノが隠れてしまうのを防げます。引き出しはA4サイズの書類が入る、奥行35〜40cm、幅25cm、高さ6〜9cmくらいの大きさがちょうどいいです。

引き出しの中は整理ボックスを組み合わせて仕切ると中身が転がりにくく、出し入れが簡単になるでしょう。

収納ラックには、棚にファイルボックスや収納ボックスを置くのがおすすめです。

棚にごちゃごちゃとモノが置かれていると落ち着きませんよね。同じファイルボックスや収納ボックスでそろえて収納しておけば、中身が見えず、見た目もスッキリします。

■あなたにピッタリのデスクの大きさ、知ってる?

ここまでやってきて、整理整頓ができていないあなた、デスク自体に問題があるのかもしれません。ダイニングテーブルで仕事をしている場合は、いちいち片付けるのも大変ですし、仕事とプライベートの区別がつかなくなってしまいます。そうなると、全集中は難しいでしょう。やはりワークデスクは必要です。

では、どのようなデスクを選んだらいいのでしょうか?

まず、デスクの高さは標準の72cmで大丈夫。高さが合わない場合はチェアで調整しましょう。

問題はデスクの「幅」と「奥行」。

使い方によって必要な大きさが変わってくるので、要チェックです!

①ノートパソコンと書類を置くために必要な奥行は45〜50cm、幅90cm以上

②モニターを設置したり、引き出しや収納棚をデスクの下に置いたりするのであれば、幅は120cm以上

 

③デスクトップパソコンやプリンタなどを設置したいのであれば、必要な奥行は7080cm。棚付きのL字型のデスクにすれば、棚にプリンタや書類を置くスペースが確保できます。

上記の3つの中で、自分の条件に合ったデスクを選びましょう。

デスクに余裕がありすぎても、狭すぎてもモノが散らかりやすくなります。

在宅ワークならば、きちんとしたワークスペースをつくって、自分に合ったデスクを選ぶことも大切なのです。

■デスク周りを整理して仕事の効率をアップさせよう

デスク周りが片付いていると、気持ちがスッキリして仕事がはかどります。そのためには「モノを減らすこと」、「使うモノの定位置を決めること」、「ムダな動きのないデスクのコックピット化」をめざすことが大切です。

デスクに収納用品を増やしても探しモノが増えるだけ。

モノの整理をして、あなただけの全集中の環境をつくってみてくださいね!

 

執筆:藤野こと

プロフィール:整理収納アドバイザーと住宅収納スペシャリストの資格を持つライター。主婦歴20年以上の経験を活かしたライフハック、片付けや家事に関する記事を多数執筆。整理収納と住宅関連の記事は年に130本以上手がけている。

無印良品の収納・家事 大事典

定価:1,800円+税
ページ数:176
判型:A5判