立体的に俯瞰できる模型がいちばん
いちばん説得力があるのは模型です。
建物と植栽の関係を立体的に把握するのにはもってこいです。
そんなに凝ったものをつくる必要はありません。
屋根形状や庇の出、そして各部屋の窓の位置などが示された模型であれば十分です。
樹木の幹と枝は針金を加工し、葉は緑色に着色した綿やスポンジを使うとよいでしょう。

できる人は3Dモデルなどを活用するのもアリです。
立面図に植栽を描き込むのもおすすめ
立面図に植栽を描けば、建物と植栽の高さ関係がよくわかりますし、平面図の配植計画を実際の目線に近いかたちで落とし込むことができます。
手描きイラストはクライアントの共感を得るうえでも効果的です。
ほかにも平面図からアイソメ図を立ち上げるのもよい手法です。
こちらは、比較的模型に近い視点になりますね。
建物の写真を薄くプリントアウトして、そこに植栽のイラストを重ねるという手法でもよいでしょう。
一からスケッチするより作業が早くて簡単です。
「写真付き植栽リスト」を用意する
植える予定の植栽を写真つきのリストにまとめたものをプレゼンに持って行ってください。
ヤマボウシがいつどんな花を咲かせ、紅葉するのかを、具体的に伝えることで、頭の中で四季を通じた植栽の様子がイメージしやすくなります。
いっしょに植物を見に行く
植物は生き物です。
既製品と違って、写真通り、計画通りのものが入手できるわけではありません。
その点についてはクライアントの理解をあらかじめ得ておくことが大切です。
そのうえで、メインツリーなどクライアントのこだわりが強い植栽については、圃場で購入予定の植栽の写真を撮り、クライアントに確認してもらうとよいでしょう。
可能であれば、一緒に圃場を見に行くのもお勧めです。
圃場では、目当ての樹種から雰囲気のよいものを2~3本選定し、そのなかからクライアントに好みの1本を選んでもらうようにすれば、クライアントの満足度も高まるでしょう。
自分で選んだ樹木なら植物への愛着も深まります。
圃場での出会いも大切に
クライアントと一緒に実際に圃場に行くと、もともと計画していたものより、クライアントのイメージに近い植物に出会うことがあります。
そんな時は、値段や植える場所の生育環境などに鑑みて、その場で樹種を変更するのもアリだと思います。
その際は、生産者さんからプロとしてのアドバイス(大きくなりすぎるものか、害虫がわきやすいか等)しっかり聞いたうえで判断しましょう。
完成後に竣工図を渡せれば120点!
計画が決まり、植物を選んだら、いざ植え込みです。
あとは庭の完成を待つだけです!
しかし、植栽は完成後のお手入れがなにより大切。
そこで工事が完了したら、実際の植栽をもとに竣工図をつくりましょう。
これは、クライアントが今後自分で庭のメンテナンスをする際の参考資料としてとても重要です。
もし可能であれば、植物の写真をせんぶ撮って、それぞれの樹種名を張り付けた資料も添えてあげると、よりクライアントが理解しやすくなります。
ひとつひとつの植物に樹名札を付けてあげてもいいのですが、樹名札が目立ちすぎて植物園みたいな雰囲気になってしまいます。
地味に大変な水やりの負担を軽減
余談ですが、予算に余裕があれば、自動散水設備の設置をおすすめしています。
自動散水をつけたからといって、完全に水やりが不要になる訳ではありませんが、水やりの負担はかなり軽減されます。
スマホのアプリと連動した便利なものもあるので、ぜひ検討してみてください。

写真提供:グローベン株式会社
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