リアルイラストで道路斜線制限がマルわかり!建築基準法はビジュアルで理解しよう

建築知識2023年6月号の特集は「世界の神々が教える! イラスト建築基準法」です。実際の街並み・建築物をもとにしたリアルなイラストで、建築基準法のすべてを視覚的に解説します。世界の神々とともにストーリー仕立てで楽しく学べる最強の建築基準法特集。中身を特別に「チラ見せ」します!

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チラ見せ!道路斜線制限を徹底的に学ぼう

道路斜線制限とは、建築物の道路からの高さを規制するルール。道路周辺の日照や採光、通風などの環境確保と、道路利用者に圧迫感を与えないことを目的に設定されます。建築物の高さは道路斜線の内側に収まるように計画しなければなりません。

案内人:アマテラス

 

高天原(たかあまのはら)の頂点に君臨する最高神。太陽神であり、皇室の祖神であり、日本国民の総氏神

 

イラスト:室木おすし

道路斜線の求め方と制限を受ける基準

建築物の各部分の高さは、「建築物の各部分から前面道路の反対側の境界線までの水平距離×係数(斜線勾配)」以下とする必要があります。係数は、原則として住居系の用途地域では1.25、それ以外では1.5となります。なお、制限の適用は、前面道路の反対側の境界線から一定の範囲に限られ(適用距離)、これを超える範囲は制限の適用対象外となります。避雷針やアンテナなどの屋上突出物や、水平投影面積が建築面積の18以下で高さ12mまでの屋上部分は道路斜線制限が適用されません。ただし、形状によって参入される屋上突出物もあるので注意が必要です。

制限内容の異なる2以上の用途地域に敷地がまたがる場合、建築物の各部分にはそれが属する地域の道路斜線制限が適用されますよ!ただし、適用距離は前面道路に面する用途地域の適用距離が敷地全体に適用されますよ~

 

前面道路から後退すれば斜線制限が緩和される

前面道路から後退(セットバック)した建築物では、前面道路の反対側境界線は建築物が後退した距離(後退距離)だけ外側にあるものとみなし、その境界線(みなし境界線)を基点として道路斜線制限が適用されます。

後退距離は、後退部分の水平距離が最小となる部分の数値になりますよ!

 

 

 

2 以上の道路に面する建築物は、狭い道路側の斜線制限が緩和される

建築物が2以上の道路に面している場合、幅員が最大となる前面道路の幅員の2倍かつ35m以内、およびそのほかの前面道路の中心線から10mを超える区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなして道路斜線制限が適用されます。それ以外の区域は、その接する道路を前面道路とします。

広い道路の幅員をAとすると2Aの範囲の道路斜線制限が緩和されるので、2A緩和と呼ばれています!

 

 

敷地が道路より1m 以上高い場合は斜線制限が緩和される

敷地の地盤面が前面道路より1m以上高い場合、地盤面と道路中心の高さとの高低差から1mを減じた値の12だけ高い位置に道路面があるとみなし、道路斜線制限を適用します(令135条の21項)。道路より地盤面が高い場合に建築可能範囲が狭まることに対する緩和措置であり、「高低差緩和」と呼ばれます。

敷地が前面道路より高い場合に適用される高低差緩和は、後退による緩和も受けることができます。ただし、擁壁などの上部に塀を設ける場合は、高さが2mを超えると塀は後退距離から除外されず、道路から塀までが後退距離となるので注意です!

 

多種多様な用途・規模の建築構法を総ざらいできる特集です!

建築知識20236月号では、このように実際の街並み・建築物をもとにしたリアルなイラストで、建築基準法のすべてを視覚的に解説します。用途の定義から用途地域、形態制限、防火・避難規定や居室の規定、さらには関連法規までをすべてイラストで徹底解剖。さらに建築基準法の細部に宿る神々が、「神」の力でやさしくナビゲートします。ストーリー仕立てで楽しく学べる最強の建築基準法特集。

今度こそ、建築基準法を徹底的に理解しましょう!

建築知識23/06 世界の神々が教える!イラスト建築基準法

定価 1,800円+税
ページ数 142
判型 B5判
発行年月 2023/05
ISBN 4910034290635