島田さんが選んだ6冊はこちら!
1.魔窟ちゃん訪問
2.生きられた家
3.こぐれの家にようこそ
5.現代住宅研究
6.木のデザイン図鑑
1972年神戸生まれ。京都市立芸術大学教授。
’95年に京都市立芸術大学環境デザイン科卒業後、’97年に同大学大学院修了。1997年にタトアーキテクツ/島田陽建築設計事務所設立した。主な賞歴に「六甲の住居」でLIXILデザインコンテスト2012金賞、第29回吉岡賞受賞。「石切の住居」で日本建築設計学会賞大賞(2016)。「ハミルトンの住居」でNational Commendation,AIA National Architecture Awards受賞。「宮本町の住居」でDezeen Awards 2018 House of the Year受賞など受賞多数
1.魔窟ちゃん訪問
雑誌に92年から94年まで連載されていた収集癖のある人の部屋の写真集で、同時期に刊行された都築響一「TOKYO STYLE」1993と合わせて、モノと日常の関係を考え始める切っ掛けとなった本です。
著者:伊藤ガビン
出版社:アスペクト
1995/10/11
2.生きられた家
住人が能動的に空間と関わる「生きられた家」とする為に何が出来るか考える、ひとつのきっかけとなった本。
著者:多木 浩二
出版社:岩波書店
2001/2/16
3.こぐれの家にようこそ
室伏次郎設計の住宅を施主のこぐれひでこ(イラストレーター、エッセイスト)が紹介しています。外部と内部が入り混じりたくさんの物で溢れかえりつつも、不思議と調和の取れたこの家の在り方には大きく影響を受けました。文庫版で写真も大きくなく、想像で補うしか無かったのですが、それが良かったのかもしれません。
著者:こぐれ ひでこ
出版社:早川書房
2005/4/21
4.セルフビルドの世界
どちらかというと僕は「秋葉原感覚で住宅を考える」に影響を受けましたが手に入りやすいこちらを。僕自身は施主に作らせるセルフビルドというよりは、自分たちのチームが最後に細々とした仕上げに参加する事が多いのですが、そうしたアマチュアリズムが住宅の空気感に与える影響は大きいと思っています。
著者:石山修武
出版社:筑摩書房
2017/4/6
5.現代住宅研究
塚本由晴、西沢大良の作品、言論にはとても影響を受けたのですが、この本の、出てくる住宅の図面の縮尺を揃える形式は「自由な住宅の設計」にも引き継がれています。
著者:塚本由晴・西沢大良
出版社:INAX出版
2004/2
6.木のデザイン図鑑
芸術系大学の出身で、卒業と同時にうっかり独立してしまった僕はお世辞抜きに建築知識(エクスナレッジ)の本の助けで建築家としてやって来れたようなものです。いろいろな本に助けられましたが、この本は最も良く読んだもののひとつです。
出版社:エクスナレッジ
2009/6/12
タトアーキテクツの住宅のありかたとは?
モノと日常、家具と建築、敷地と建ち方……タトアーキテクツが日々思考しながら手掛けた自由な35の自由な住宅を収録した最新著書『自由な住宅の設計』。豊富なスケッチで、住宅のコンセプトがよくわかります。建築を学ぶ学生にはコンセプトと図面・ディテールの結びつきを読み解く参考書として、建築を専門としない一般の方には家づくりを体験できる絵本のように楽しんでいただけます。
上で紹介した『魔窟ちゃん訪問』は、モノと日常の関係について考察した本書コラムにも登場します。影響からどんな住宅が生まれたのかは、本書を確認してみて。
定価 2,400円+税 著者名 島田 陽 ページ数 168 判型 AB判 発行年月日 2024/10/15 ISBN 9784767829418