【猫への愛と教養がもっと深まる!】遺伝子、社会、アート…人間と猫の関係を考える本

いつ見てもあまりにかわいい猫ちゃん。私たちの生活に溶け込み、日々癒しと活力を与えてくれる存在ですが、人間と猫の歴史や文化、猫の研究についてはどれくらいご存知でしょうか?今回は、猫好きの方が猫を通して新しい分野を楽しめる本をご紹介!普段は接点のないジャンルでも、猫をきっかけとして親しめることうけあいです。

 

「もうすぐ1歳、マンチカンのるーが紹介していくよ。ぜひ最後まで見てにゃ」

 

 

じっくり見つめてうちの子分析!
『猫は毛色と模様で性格がわかる?』

「るー、ほんとに分かるのかな」「知らんがな」

本書は、猫について多岐にわたる研究をされている京都大学CAMP-NYAN(コンパニオンアニマルマインドプロジェクト)の荒堀みのり研究員と、京都大学野生動物研究センターの村山美穂教授にご協力いただき、〈遺伝子〉を足掛かりに猫たちの毛色や性格とその魅力についてひもといています。

るーは、茶トラ(レッドタビー)+白のマンチカン。本と見比べてみると、額のM字、目尻のクレオパトララインなど茶トラ特有の模様がしっかり出ているのが分かります。この機会に猫ちゃんのお顔をじっくり観察してみてください。…う~ん、カワイイ!

茶トラは、茶色と黒のメラニンを持つキジトラが、突然変異して黒メラニンを生成しなくなった結果だそう。るーの肉球がピンクなのも、黒メラニンがつくられないからなんだね(キジトラの場合は黒や黒褐色)

1章では猫の毛色を決める遺伝子のしくみ、2章では毛色別、3章では猫種別に解説。毛色や模様など見た目の特徴はもちろんのこと、CAMP-NYANが行ったアンケートをもとにしたそれぞれの性格の傾向も紹介しています。すべての猫に当てはまるものではありませんが、こうした傾向と愛猫を見比べて、同じだね、違っているねと話すのも楽しいもの。
また、これから猫をお迎えしたいという時の参考にもなりそうです。

茶トラは「やんちゃ」で「甘えん坊」、マンチカンは「好奇心旺盛」で「フレンドリー」な子が多いのだとか。確かにるーは家のすみずみまで興味津々で、最近は庭を開拓するためにハーネス訓練をしています


『猫は毛色と模様で性格がわかる?』
監修:荒堀みのり、村山美穂
ページ数:168頁
定価:1,680円+税

 

古今東西、猫好きの人はみんな仲間
『新装版 名画のなかの猫』

カバーと同じお座りポーズを撮りたかったけれど、落ち着きがなくて失敗。脚がかわいいのでOKです

紀元前2000年には人間と暮らし始めたといわれている猫は、芸術の題材にされることもしばしば。
本書はそうした名画に登場する猫たちを約100点紹介する本です。アンディ・ウォーホル、ゴヤ、歌川国芳、レオナール・フジタなど著名な作家をはじめ、洋の東西を問わない多様な作家の猫の表現が1冊で楽しめます。

「るーも、この顔を絵画にして残したいね。題して『紐で遊んでいたはずが翻弄される猫』」「やめれ」

芸術・絵画というと少し距離を感じてしまうかもしれません。
しかし、「この顔、この行動、覚えがある…!」という猫を見つけた時は、時代も場所も異なる人が今の自分と同じように猫を愛でていたのか、とあたたかい気持ちになります。
作家もさまざまなので、画風や画材もさまざま。ぜひ、気になる猫の表情を見つけてみてください。

この表情、るーが網戸の外側に止まったセミを見ていた時と同じ顔だ…。(ラスキン・スピア≪猫とカナリア≫)

『新装版 名画のなかの猫』
著者:アンガス・ハイランド (著), キャロライン・ロバーツ (著), 喜多 直子 (翻訳)
ページ数:160
定価:1,800円+税

猫を通して人間の歴史が見える
『猫の世界史』

るーがここですやすや寝てくれているのも、ウン千年の歴史を乗り越えて猫と人が暮らす習慣がつくられてきたおかげなんだね…

今やペットとして不動の人気を得ている猫ですが、人間と猫とのかかわりは古代エジプト、古代ギリシャ・ローマにまで遡ります。そのなかでは、今のように愛されて家族の一員とされている時代もあれば、ネズミ駆除のための道具として飼われている時代、(猫好きからすると信じられませんが)残虐な仕打ちを受けている時代さえありました。
また、猫が表すものも、幸福であったり災いであったり、欲望、優雅さなど多くのバリエーションが見られます。

本書はそうした猫が歩む山あり谷ありの歴史を、絵画、文学、伝承、映画などさまざまな媒体からひもといた1冊。人に話したくなる豆知識が盛りだくさんなので、猫好きの方とのお話も盛り上がること間違いなしです!

猫が一般にも飼われるようになったのは16~19世紀にかけてのこと。その間、猫のかわいさを200行の詩につづった人もいれば、「犬と比べて何もできない不誠実な生き物」と批判する人や、「私が猫と遊んでいる時、実は猫が私の相手をしてくれているのかもしれない」なんて、現代の日本人のようなことを述べた思想家もいたのだとか。何千年たっても、猫が人間をどう思っているかは分からない。だけどそんなところが愛らしいんですよね


『猫の世界史』
キャサリン・M・ロジャーズ (著)、渡辺 智 (翻訳)
ページ数:232頁
定価:1,600円+税

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猫編集部員プロフィール

るー

2024年1月生まれのマンチカンの男の子。
名前は出世魚形式で、るー/Luは人間が呼ぶときの通称。誕生日ごとにルから始まるかっこいい本名をもらえる予定。

SNSでは気まぐれに日常を更新中!
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