2025年構造基準の改正にも対応! 今こそ設計者が知るべき「構造略算」のイロハを徹底解説!

建築知識2023年4月号は「木・S・RC ラクラク構造略算」。
意匠計画にも大きく影響する構造計画。2025年の4号特例縮小に伴い、構造の検討は意匠設計者にとってより必要になり、不安に思う人も多いのではないでしょうか。
そこで今こそ全設計者が身に付けたいのが「構造略算」です!
初期から構造略算を駆使できれば、求める意匠設計の構造の検討ができるのはもちろん、さらなる工夫を凝らすことも可能になります。
そうは言っても構造略算って難しいんでしょ…と思うアナタも安心できるよう、この特集では略算の基本から丁寧に解説しました!
その中身を少し紹介するので、気になった人はぜひ略算を身に付ける一歩を踏み出してください!

荷重や応力など、構造の基本の「き」から解説

構造計画は、建物の安全確保以外にも、構造をデザイン的に見せたい、または構造を見せたくないなど、建築の意匠計画にもかかわってきます。すなわち、建築計画と構造計画は不可分の関係なのです。その構造計画で最も重要なポイントは、荷重を建物にどのように伝達して対処するか、また用途や機能との秩序をどう確立するかという点です。

また、応力とは荷重により生じる力のこと。そのため、荷重のかかるものに対しては必ず応力が発生します。
設計しようとしている構造形式にとって、どのような荷重の影響力が強く、どのような応力が生じるかを見極めることで、効率のよい略算が可能となります。

そのため、荷重と応力の基本知識から解説をしています。

イラスト:フジノマ

木・SRCの略算法が一発でわかる!

計画上の構造形式に基づき荷重の略算ができたら、具体的な部材断面の略算に移ります。構造種別にかかわらず、最も影響を与える応力のみを想定して検討すれば、必要な断面積を算定できます。たとえば木造の場合は、接合方法や材の形状によって、力の関係性が変わり、必要な断面積も変わってきますが、基本的には曲げモーメントが支配的な応力となります。

イラスト:いけやけい

必見!2025年の構造基準改正後の新たな略算法

太陽光パネルの設置や高気密高断熱住宅の荷重の増加に伴って、従来の壁量計算では壁量が不足する住宅が増加したことを背景に、壁量計算に新しい算定法が追加されました。従来の係数には新たにZEHの項目が追加され、今と同様に計算できますが、予定案の係数は安全側になるよう大きめに設定されています。係数を用いない新しい算定法が合理的に設計できるので推奨します。

略算をマスターして、設計の幅を広げよう!

建築知識20234月号では、一流の構造設計者が構造略算の基礎知識についてイラストを用いながら分かりやすく解説してくれました。

意匠設計者にも、構造略算の知識が一層求められる時代。その入門書としても、学び直しとしても役立つ1冊です!

建築知識23/04 木・S・RCラクラク構造略算

定価 1,800円+税
ページ数 154
判型 B5判
発行年月 2023/03
ISBN 4910034290437