和の意匠が紛れ込む 麗しの西洋建築「東京国立博物館 表慶館・本館」
大正天皇の御成婚に慶賀を表し、国民の寄付で建てられた館、表慶館。
堂々とした姿で隣りにあるのは、戦前は東京帝室博物館と呼ばれていた東京国立博物館の本館。「ロイヤルファミリーは美と伝統と近代化の守護者である」、それが当時の西洋の考え方でした。日本も同じだということを示すために、この2つの建築は設計されました。そのため、とても西洋的。それと共に、日本の伝統的なデザインも多く組みこまれています。
皇室ゆかりの品格に触れ、展示品を楽しんだその後は、小さなデザインに目を凝らしてはいかがでしょう。和と洋の危ういバランスを取ろうとした、先人たちの美への工夫が見つかります。
表慶館の最大の見せ場は中央ドーム。
階段の手すりはレトロ建築のポイント。
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『東京レトロ建築さんぽ』
定価 1,800円+税
著者 倉方俊輔/写真 下村しのぶ
ページ数 200
判型 A5判
発行年月 2022/10
ISBN 978-476783069-8
『神戸・大阪・京都レトロ建築さんぽ』
定価 1,800円+税
著者 倉方俊輔/写真 下村しのぶ
ページ数 207
判型 A5判
発行年月 2019/5
ISBN 978-476782621-9
『東京モダン建築さんぽ』
定価 1,800円+税
著者 倉方俊輔/写真 下村しのぶ
ページ数 224
判型 A5判
発行年月 2024/5
ISBN 978-476783295-1
【著者】
倉方俊輔 Shunsuke Kurakata
東京都生まれ。大阪公立大学教授。建築史の研究や批評に加え、「東京建築祭」実行委員長、「イケフェス大阪」「京都モダン建築祭」実行委員を務めるなど、建築と社会を近づけるべく活動中。『東京レトロ建築さんぽ』『東京建築ガイドマップ』(以上、共著・小社刊) 、『東京建築 みる・あるく・かたる』(共著・京阪神エルマガジン社)など著書多数。
下村しのぶ Shinobu Shimomura
北海道生まれ。写真家。ポートレート、雑貨や料理、そしてビルまで、雑誌、書籍、広告等で幅広く活躍中。写真展も定期的に開催。著書に『東京レトロ建築さんぽ(』共著・小社刊)、『おばあちゃん猫との静かな日々』(宝島社)がある。好きなモダン建築はパレスサイドビルディングと東京日仏学院。